先日、俳優のトム・ハンクス夫妻がコロナウィルスに罹患したというニュースが流れましたが、幸い快方にむかっているようです。
Tom Hanks and Rita Wilson released from coronavirus treatment https://t.co/3tgJdwJN26
— BBC News (World) (@BBCWorld) March 17, 2020
トム・ハンクスとリタ・ウィルソン、コロナウィルスの治療から開放される。
トム・ハンクスとリタ・ウィルソンが退院
bbc.com
一方、俳優仲間のイドリス・エルバはウィルスに罹患していることを公表しましたが、フォロワーにはパニックにならないよう呼びかけています。
今回のツイートのタイトルですが、英語と日本語の動詞の違いに気付いた人は英文法が得意な人ですね。
Tom Hanks and Rita Wilson released from coronavirus treatment.
これを直訳すると、「トムとリタが開放した」となってしまいますよね。しかも誰をコロナウィルスから開放したのかわからず、何となくスッキリしない文です。
実は、 “released” の前に受動態を表すbe動詞が省略されているんです。
下の文章はツイッターではなくBBCのニュースサイトからの引用です。こちらには省略されずに記述(現在完了形で)されてます。
US actor Tom Hanks and his wife Rita Wilson have been released from a hospital in Australia after receiving treatment for coronavirus.
(アメリカの俳優トム・ハンクスと妻のリタ・ウィルソンはコロナウィルスの治療を受けた後オーストラリアの病院から開放された)
この「be動詞の省略」という手法は新聞記事の見出しなどでよく使われます。
限られた文字数で事実を伝えるのに有効なんですね。
Man arrested over Hit-and-Run
ひき逃げ容疑で男が逮捕された (arrestの前にwasが省略)
実はbe動詞の省略は受動態に限った話ではありません。
以前の投稿でも紹介した「be + to不定詞」のbe動詞が省略されるパターンもよくあります。
PM to visit China
首相、中国を訪問の予定 (to の前にisが省略)
この例だと「be + to不定詞」が元々「be going to」の省略、さらに”PM”は”Prime Minister”の省略ということで随分短くなってますが、こんな文がさっと読み書きできるといいですよね。
難しい単語を苦労して覚えるよりもこういった言い回しを一つでも覚えた方が応用範囲は広いと思いますよ。
とにかく、トム・ハンクスさんが快方に向かって良かったです。
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