日本語の文法にはない表現の「現在完了形」。学校で習ったことは覚えているが、未だにわかったようなわからないような、、という人も多いと思います。
色んな用法とか文法用語はちょっと脇に置いて、ここでは重要なニュアンスだけを解説したいと思います。
Two passengers of the Diamond Princess cruise ship have died from the coronavirus, officials say. Follow live updates: https://t.co/wjqRhPVb1e pic.twitter.com/95uME7fdEO
— CNN Breaking News (@cnnbrk) February 20, 2020
Two passengers of the Diamond Princes cruise ship have died from the coronavirus, officials say. Follow live updates:
当局によると、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客2名がコロナウィルスにより死亡しました。最新ニュースはこちら。
現在完了形とは、「have + 過去分詞形」の構文のことですね。
主語によっては have が has になったり、「~’ve」のように短縮形になったり、状況を補足する言葉(already, since, everなど) がついたりしますが、基本はこれだけです。
一番モヤモヤするのは「過去形との違いがわからない」ことではないでしょうか。
過去形と現在完了形の違い、それは「話し手の視点の違い」です。
同じ過去のことを話しているように見えますが、話し手の視点は以下のように違います。
過去形:既に終わったことを話している (視点は過去)
現在完了形:過去の出来事が現在まで影響している (視点は現在)
これだけをしっかり覚えておけばまずは大丈夫です。
a) I saw the movie. (私はその映画を見ました。)
b) I have seen the movie. (私はその映画を見たことがあります。)
a) が過去形、b) が現在完了形です。
a) は単純に終わってしまったことを話しています(視点は過去)。今では内容も忘れているかもしれません。
それに対し、b) は「映画を見た」という経験が今でも頭の中に残っている感じです(視点は現在)。
a) I studied Chinese for ten years. (私は中国語を10年間勉強しました。)
b) I have studied Chinese for ten years. (私は10年間英語を勉強しています)
a) は以前中国語を勉強した、ということです(視点は過去)。「今はやってない」というニュアンスが感じられます。
b) は10年前からこつこつ勉強している様子がうかがえます(視点は現在)。
a) She went to New York. (彼女はニューヨークへ行った。)
b) She has gone to New York. (彼女はニューヨークへ行ってしまった。)
a) は以前ニューヨークに行った、という事実だけを述べています(視点は過去)。今どこにいるかは関係ありません。
b) はニューヨークに行ったきりもう戻ってこないという感じが伝わってきます(視点は現在)。
イメージはつかめたでしょうか?
細かく分類すればいろいろありますが、とりあえずはこの原則を頭に入れておいてください。
その上で冒頭のツイートに戻ります。
Two passengers of the Diamond Princes cruise ship have died from the coronavirus, officials say.
当局によると、クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の乗客2名がコロナウィルスにより死亡しました。
これを書いた記者の人は、”died” ではなく “have died” と現在完了形とすることで、それが単なる過去に終わった話ではなく、これからも増えるのではないかといったニュアンスを出したかったのだと思います。(実際そうなりましたね、、)
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