「フォレスト・ガンプ」英語セリフと名言集

フォレスト・ガンプ

スマートではないが不思議な魅力をもったフォレストの半生を戦後アメリカの史実も交えながら描いた「フォレスト・ガンプ」。

そんな「フォレスト・ガンプ」から、

  • 深いセリフ
  • 気の利いた言い回し

を原文解説つきで紹介します。

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タイトルについて

Momma said that the Forrest part was to remind me that sometimes we all do things that, well, just don’t make no sense.
ママは「人間はバカなこともする」ことを戒めるためにフォレストと名付けたらしい

フォレスト・ガンプの英語のつづりは “Forrest Gump” です。

同じ発音で「森林」を意味する「フォレスト」もありますが、スペルが違います (こちらは “forest”)。

彼の母親によると、南北戦争の英雄で後に白人至上主義団体のKKKを設立したネイサン・ベットフォード・フォレストに由来しています。

そしてガンプというのは人名のほかに「能無し」という意味もあります。

つまりフォレスト・ガンプというのは聞く人によっては「KKKの能無し」とも受け取れるわけで、そんな名前を子供につけるフォレストの母はかなり皮肉の効いた人物ということがわかります。

少年時代

Did you hear what I said, Forrest?
You’re the same as everybody else. You are no different.
忘れてはダメよ、フォレスト。
お前は皆と同じ。何も違ってない。

フォレストの母は、生まれつき足が不自由だったフォレストを普通の子供として育てようとします。

ただ、校長先生との面談でフォレストのIQに関する厳しい現実を突きつけられたとき、

Well, we’re all different, Mr.Hancock.
人は皆それぞれ違ってますわ。

と苦し紛れに正反対のことを答えてしまいます。廊下で聞いているフォレストの思いつめたような、混乱しているような表情が何ともいえず笑えますね。

ただ、幼少期における母の言葉の数々はその後のフォレストの人生に大きな影響を与えることになります。

フォレスト・ガンプ 母親
© Paramount Pictures

I, I… don’t recall what I got for my first Christmas and I don’t know when I went on my first outdoor picnic. But, I do remember the first time I heard the sweetest voice…
最初のクリスマスも、最初のピクニックも覚えていない。でもこの世で一番優しい声を聞いたときは覚えている。

フォレストの幼なじみ、ジェニーとの出会いのシーンです。

I “do” remember と「覚えている」ことを強調していることでもそれがいかに大事なことだったかがわかりますね。

フォレスト・ガンプ ジェニー
© Paramount Pictures

Jenny: Are you stupid or something.
あなたバカなの?

Forrest: Mommy says stupid is as stupid does.
バカをするものがバカなんだってママが言ってる

「バカをするものがバカ」すなわち生まれつきのバカなどいないのだとフォレストの母は言いたかったのでしょう。

フォレストでも理解できるように分かりやすい、それでいて本質をついた言葉です。

Run, Forrest! Run!
フォレスト、走って!

いじめっ子に追われるフォレストに対してジェニーがかけた言葉です。

脚の装着具が外れ、奇跡的に下半身の障害から開放されたフォレストにとって、「走る」ことは特別な意味を持つことになります。

余談ですがこのシーン、同じロバート・ゼメキス監督の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公のマーティが悪役ビフに追われるシーンのパロディっぽいですね。

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軍隊時代

Jenny: You can’t keep tryin’ to rescue me all the time.
私を助けようとするのはやめて

Forrest: I can’t help it. I love you.
でも君を愛してるんだ

Jenny: Forrest, you don’t know what love is.
愛が何かもわかっていないのに

理想とは程遠い自分をフォレストに見られたくなかったのでしょうか。

着実に成長を続けるフォレストに対し、親から虐待を受け「鳥になって逃げられますように」と神様に祈った少女時代から変わらない自分がイヤになったのでしょうか。

Forrest: So bye-bye, Jenny. They sendin’ me to Vietnam. It’s this whole other country.
さよならジェニー。僕はベトナムへ送られる。遠い外国だよ。

Jenny: Listen, you promise me something, okay? Just if you’re ever in trouble,
don’t try to be brave, you just run, okay? Just run away.
それなら約束して。何かあったら勇気など見せずに走って。

それでもフォレストはジェニーにとってかけがえのない人物。

自分がかけた「走れ」という言葉がフォレストに大きな勇気を与えたことにはやく気づいてほしいですね。


Forrest: Bubba was my best good friend.
And even I know that ain’t something you can find just around the corner.
ババは僕の親友だった。
親友がすぐに見つかるわけじゃないことくらい僕でも知っている。

フォレスト・ガンプ ババ
© Paramount Pictures

こちら、字幕では「親友はどこにでもいるわけじゃない」とあっさりしてますが、ここは強調の “even” がついているので、「頭の弱い僕でさえ」というニュアンスを入れてみました。

Lt. Dan: Now, you listen to me. We all have a destiny. Nothing just happens, it’s all part of a plan.
I should have died out there with my men! But now, I’m nothing but a goddamned cripple!

いいか、よく聞け。人間には持って生れた運命ってものがある。最初から決められてるんだ。
部下と戦死すべきだったのに、おれのこのザマを見ろ!

上官のダン中尉はフォレストのおかげで一命を取り留めますが、両足切断という重症を追ってしまいます。

軍人として戦えなくなってしまった自分が受け入れられず、怒りをフォレストにぶつけています。

“I should have died” のくだりは、

「戦死すべきだった (でも死ねなかった)」

という過去の後悔を表しています。文法的には仮定法過去完了といいます。

Lt. Dan: You understand what I’m saying, Gump?
This wasn’t supposed to happen. Not to me. I had a destiny.
I was Lieutenant Dan Tyler.
おれの話が分かるか? こんな事になるはずじゃなかった。
おれの運命じゃない。

おれはダン・テイラー中尉だった。

Forrest: Yo-You’re still Lieutenant Dan.
い、いまだってダン中尉です。

フォレストの頭の程度を考えたのか、重要な話でことさらに「分かるか」を連発しています。よほど許せなかったのでしょう。


Jenny: Forrest, we have very different lives, you know.
フォレスト、私たちの道は違うのよ。

ベトナムから帰国したフォレストにワシントンで出会っても、相変わらずフォレストに正面から向き合うことを避けるジェニー。

Forrest: I want you to have this.
これを持っていてほしい

Jenny: Forrest, I can’t keep this.
フォレスト、これは受け取れない。

Forrest: I got it just by doing what you told me to do.
君の言うとおりにしてもらったものなんだ。

フォレストは軍からの名誉のメダルをジェニーに託します。

「君の言うとおりに」すわなち「走る」ことで今の自分があることを示したかったのです。


Forrest: Yes, sir. A promise is a promise, Lieutenant Dan.
そうです。約束は約束です、ダン中尉。

Lt. Dan: If you’re ever a shrimp boat captain, that’s the day I’m an astronaut.
お前が船長になったらおれは宇宙飛行士になる!

退役したダン中尉とニューヨークで再会するフォレスト。

ダン役のゲイリー・シニーズは翌年「アポロ13」でトム・ハンクスと再び共演していて、何となくその伏線のようですね。

実は作品中同じような箇所がもう一つあるのですが、それは見てのお楽しみ。

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経営者時代

Lt. Dan: I am a man of my word.
約束を守ったのさ

フォレスト・ガンプ ダン中尉
© Paramount Pictures

エビ漁をしているフォレストのもとにダン中尉がひょっこり現れたときのセリフ。

以前、フォレストが「ババとの約束を守る」と言っていたのに対して、自分だって「約束を守る」のだと得意気に語っています。

「フォレスト・ガンプ」の脚本にはこうした言葉のキャッチボールが多く、作品に独特のリズム感を出しています。

Lt. Dan: Forrest, I never thanked you for saving my life.
フォレスト、命を救ってくれたお礼を言ってなかったな。

Forrest (V.O.): He never actually said so, but I think he made his peace with God.
口では言わなかったが、彼は神と仲直りしたのだ。

ニューヨークで出会った頃のダン中尉は生活もすさみ、神を恨んでさえいました。

だが同じ脚の障害を克服し、低いIQでも運命を受け入れ、打算抜きで走り続けるフォレストの姿勢がダンの態度を少しずつ変えていきました。


Forrest: What’s my destiny, Momma?
僕の運命って?

Mrs. Gump: You’re gonna have to figure that out for yourself. Life is a box of chocolates, Forrest. You never know what you’re gonna get.
それは自分で見つけるのよ。
自分の人生は自分で見つけなさい。
人生はチョコレートの箱。食べるまで中身はわからない。

フォレスト・ガンプ 母
© Paramount Pictures

ここで登場するのが有名なチョコレートのセリフですね。

甘いチョコもあれば苦いチョコもあります。どれを取るかは運命だけど、どれもチョコレート、そんなに悪いものではない、といったところでしょうか。

“what you’re gonna get” の “gonna” は “going to” を意味するスラングです。

単に “you get” とするよりも、「自分からつかみに行く」というニュアンスがでています。

セミリタイア時代

Forrest: Sometimes I guess there just aren’t enough rocks.
投げる石が足りない時もある。

フォレスト・ガンプ ジェニー
© Paramount Pictures

ジェニーは幼少期を過ごした生家を前にして、やりきれない思いを石に込めて思い切り投げつけます。
そばでじっと見つめるフォレスト。

ジェニーにしてもフォレストにしても、本作品における石というのは「災い」を示すメタファーとしての役割を担っています。


Forrest: But you won’t marry me.
結婚はしたくない?

Jenny: You don’t want to marry me.
私なんかと

この短いセリフにこそジェニーの本音が詰まっています。

“You don’t want to marry me.”

つまりジェニーは、フォレストが自分のみじめな境遇を憐れんで手を差し伸べている、、と(勝手に)思っていたのでしょう。

「彼のことは好きだが彼のパートナーに値する人物ではない」

と考えていたとすれば、つかず離れずの彼女の行動もようやく理解できます。

フォレスト・ガンプ ジェニー
© Paramount Pictures

Forrest: Why don’t you love me, Jenny?
I’m not a smart man, but I know what love is.

僕を愛せないのかい?
僕は利口じゃないけど、愛が何か知ってるよ。

ここはベトナムに行く前に言われた

「you don’t know what love is. (愛が何かもわかっていないのに)」

を明らかに意識した発言でしょう。

それでも彼女はフォレストの元を去ってしまいます。

そんなフォレストにできること、それはやはり「走る」ことしかありませんでした。

Forrest: For no particular reason, I just kept on going. I ran clear to the ocean.
何の理由もなく走り続けた

I’d think a lot about Momma and Bubba, and Lieutenant Dan, but most of all, I thought about Jenny. I thought about her a lot.
走りながらママやババ、ダン中尉のことを想った。
そして誰よりもジェニーのことを。

フォレスト・ガンプ マラソン
© Paramount Pictures

Jenny: I’ll be damned. Forrest…
驚いた。フォレスト…

フォレストと別れたジェニーは勤め先のテレビ映像で走り続ける彼を発見します。
“I’ll be damned” はスラングで「こいつは驚いた」「なんてことだ」といった意味です。

関係ないですが、映画「ショーシャンクの空に」で、主人公のアンディが金融詐欺の手口を説明した際に仲間のレッドも言っていたのを思い出しました。

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現在

Jenny: There. Listen, Forrest.
I don’t know how to say this. Um, I just… I want to apologize for anything that I ever did to you, ‘cause I was messed up for a long time, and…

聞いて、フォレスト。
どう言ったらいいか、、、今まであなたにしてきたことを全部許して。
私はずっとどうかしてたのよ。

Forrest: You could come home with me. Jenny, you and little Forrest could come stay at my house in Greenbow. I’ll take care of you if you’re sick.
僕と一緒に帰ろう。
小さいフォレストと一緒にグリーンボウの僕の家で暮らそう。
病気なら僕が面倒を見るよ。

ここで助動詞 “could” が使われていますが、これは “can (できる)” の過去形ではなく、逆に未来の可能性を表しています。

「君さえよければ僕の家で暮らそう」

と控えめに提案しています。


Jenny: I wish I could have been there with you.
一緒に見たかったわ。

Forrest: You were.
君もいたよ

病床のジェニーに自分がこれまで見てきた美しい景色を話して聞かせるフォレスト。

“I wish I could” も仮定法で、「~できればよかったのに」と実際に起こらなかったことを残念に思うときの定番表現です。

これに対するフォレストのセリフがシンプルでとてもカッコいいですね!


Forrest: Jenny, I don’t know if Momma was right or if, if it’s Lieutenant Dan.
I don’t know if we each have a destiny, or if we’re all just floating around accidental-like on a breeze, but I, I think maybe it’s both.

Maybe both is happening at the same time.

僕には分からない。正しいのはママなのか、ダン中尉だったのか。
僕らにはそれぞれ運命があるのか、それとも風にのってたださまよってるのか、たぶんその両方だろう。
たぶん両方が同時におきているんだ。

“Maybe both is happening at the same time.”

の “both” は「どちらも」という意味で複数形扱いなんですが、ここでは続く動詞が単数形の “is” になってますね??

どちらにしても深いセリフです。

まとめ

今回改めてセリフの意味を調べていて、登場人物や演出方法、時代背景の描写に関して様々な意見があることを知りました。

演出に関する解釈は様々でも、「フォレスト・ガンプ」が優れたヒューマン・ドラマであることは間違いありません。

登場人物の話す英語はわかりやすく、リスニングの勉強にも最適ですよ。

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